リターナブルびんポータルサイト

びんリユース推進全国協議会 第14回総会 開催

開催日時 2024年5月30日(木)14:00〜16:00
開催場所 日本ガラス工業センター会議室(東京都新宿区百人町3-21-16)


びんリユース推進全国協議会は、5月30日(水)に第14回総会を開催しました。

議長に吉川副代表を選任し、「第13期(2023年度)活動報告(案)」、「第13期(2023年度)収支報告(案)」、「運営委員加入の件」、「第14期(2024年度)活動計画(案)」、「第14期(2024年度)予算(案)」などについて、審議が行われ承認されました。



○2023年度活動報告

当協議会は設立より13年が経過し、第13期(2023年度)はコロナ禍により停滞していた活動を本来の活動に回帰させることを前提に具体的な施策の実施に向け取り組みました。

2023年度の主な活動としては、運営委員会の定期開催(年6回)をベースに情報交換や加盟する団体・各社の活動と取り組みを紹介したほか、清酒中小びん(720ml)のリユース実証事業の提案や統一規格に関する意見交換会の開催に取り組みました。また、イベントや催しでは「びんリユース地域交流会in大阪」を開催したほか、加盟団体が計画するびんリユース活動の取り組み支援と協力を行いました。

[活動実績]

○第13回定時総会を以下の通り開催しました。

    • 2023年5月17日(水)14:00〜16:30(会議室とオンライン併用により開催)

    2022年度の活動実績及び収支予算実績と2023年度の活動計画及び収支予算などを審議し、承認されました。

○運営委員会を以下の通り開催しました。

    • 第1回 2023年 5月17日(水) 14:00〜16:30(会議室とオンライン併用により開催)
    • 第2回 2023年 7月19日(水) 14:00〜16:50(会議室とオンライン併用により開催)
    • 第3回 2023年 9月29日(金) 14:00〜16:30(会議室とオンライン併用により開催)
    • 第4回 2023年12月 6日(水) 13:00〜15:50(会議室とオンライン併用により開催)
    • 第5回 2024年 2月 6日(火) 14:00〜16:30(会議室とオンライン併用により開催)
    • 第6回 2024年 3月25日(月) 14:00〜16:30(会議室とオンライン併用により開催)

    運営委員会の定時開催(計画6回/実績6回)を通し、会員相互の情報交換により連携を強化すると共に会員団体、会員事業者の活動と取り組みを紹介しました。

○びんリユース地域交流会検討WG(ワーキンググループ)を以下の通り開催しました。

    • 第1回 2023年10月10日(火) 16:30〜18:30(オンラインにより開催)
    • 第2回 2023年11月15日(金) 16:30〜18:30(オンラインにより開催)
    • 第3回 2023年12月15日(金) 15:00〜16:30(オンラインにより開催)
    • 第4回 2024年 1月23日(火) 15:00〜16:50(オンラインにより開催)
    • 第5回 2024年 2月 6日(火) 14:00〜16:30(オンラインにより開催)
    • 第6回 2024年 3月25日(月) 14:00〜16:30(オンラインにより開催)

    「びんリユース地域交流会in大阪」の企画と準備を、Rびんプロジェクト及び大阪びんリユース推進協議会の協力を得て、WG(ワーキング・グループ)を設置し、方式により検討しました。

○規格統一びん(720ml)に関する意見交換会を以下の通り開催しました。

    • 第1回 2023年 7月19日(水) 10:30〜12:30(会議室にて開催)
    • 第2回 2023年 9月11日(月) 14:00〜16:30(会議室にて開催)
    • 第3回 2023年11月20日(月) 14:00〜15:45(会議室にて開催)
    • 第4回 2024年 2月 8日(木) 14:10〜16:00(会議室とオンライン併用により開催)
    • 第5回 2024年 4月10日(水) 14:00〜15:30(会議室とオンライン併用により開催)

    統一規格びん(720ml)に関する意見交換会は、全国びん商連合会がリユースに対応する清酒中小びん(720ml)の推進する決定を受け、関係各団体と「統一規格びんに関する意見交換会」を開催し、統一規格びん(720ml)のリユース推進に向け、今後の取り組みと方向性を確認し、意見の集約を行いました。

○びんリユース実証事業の提案をしました。

    • 東京都酒造組合様に清酒中小びんのリユース実証事業を提案(2023年8月24日(木))

    東京都酒造組合様への一連の提案に対し、意思統一には至りませんでしたが、提案後、個別に意向確認を行った所、回収びん使用に興味を示す酒蔵が数社あったことから、引き続き会員団体を通じ、裾野を広げるための活動を継続することにしました。

○びんリユース地域交流会を以下の通り開催しました。

    • 開催日時:2024年2月22日(木) 13:15〜17:00
    • 開催場所:エル・おおさか南館7階734研修室
    • 開催テーマ:「これからのびんリユースの可能性と在り方を探る」
    • プログラム内容:
      1.  
      2. 開会挨拶:吉川康彦(びんリユース推進全国協議会副代表)
      3. 来賓挨拶:粟田哲夫様(大阪国税局 課税第2部 筆頭酒類業調整官)
      4. 基調講演:『将来に向けたびんリユースの在り方』
        松井康弘氏(岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域准教授)
      5. 事例紹介:
      6.   
        1. ① 『おかんが一念発起!私がクラフトビールを醸造するまで』
           澁谷香名氏(大阪渋谷麦酒 代表)
        2. ②『MOAIプロジェクト〜日本酒「奏」のリユースびんの取り組み』
           中川典也氏(株式会社土と野菜)
        3. ③『豊中市におけるリユースびん入り大和茶「と、わ(TOWA)」の活用状況について』
           廣田学氏(NPO法人とよなか市民環境会議アジェンダ21事務局長)
      7. ステークホルダーミーテイング:
      8. ファシリテーター

        岡見厚志(運営委員(Rびんプロジェクト))
        西村優子(大阪びんリユース推進協議会)

        参加メンバー

        松井康弘氏(岡山大学)、澁谷香名氏(大阪渋谷麦酒)
        中川典也氏((株)土と野菜)、中川道弘氏(宝ホールディングス(株))
        廣田学氏(とよなか市民環境会議アジェンダ21)、植田光夫氏(日本山村硝子(株))
        辻良太氏(日本山村硝子(株))、山崎和彦(運営委員(富士ボトリング(株))
        田中修一氏(日本P箱レンタル協議会)、成尾秀夫氏(大阪硝子壜問屋協同組合)
        藤井満宏氏((株)生活クラブ関西)、馬場浩一氏(コープ自然派事業連合)
        高橋雅子氏(グリーンコープ共同体)計13名

      9. 閉会・挨拶:田中希幸(びんリユース推進全国協議会副代表)
      びんリユース地域交流会1
      開会の挨拶をする吉川副代表
      びんリユース地域交流会2
      ステークホルダーミーテイングの様子

    当日は76名の皆さんが参加し、びんリユースの現状と将来に向けたびんリユースのあり方を探ると共にびんリユースが持続可能な取組みになるよう活発な意見交換が行われました。

○関連団体・各社の取り組みに以下の通り参加・協力しました。

    • リユースプロジェクトめぐる「環境デーなごや」出展に協力(2023年9月17日(土))

    3R推進、CO2削減、生物多様性、フェアトレードなど環境について楽しく学べる、市民事業者、行政が協働して開催する市内最大の環境イベント「環境デーなごや2023」にリユースプロジェクト「めぐる」が出展。会員団体が協力して展示キットと展示パネルの協力を行いました。

    めぐる1
    リユースプロジェクト「めぐる」出展の様子
    めぐる2
    リターナブルびん応援メッセージ
    • 「びんリユース視察研修会」開催に協力(2023年10月31(火))

    ガラスびん3R促進協議会の主催する「びんリユース視察研修会」が開催され、ゼロウェイストパーマーケットの斗々屋京都本店と吉川商店の洗びん工程を視察し、当協議会より会員など関係者が参加しました。

    斗々屋京都本店では梅田社長よりパッケージフリーによるゼロウェイストとオーガニックのコンセプトや「無駄なごみを減らす」の概念をお伺いする。また、量り売りでは最新のAI画像認識を活用した計量器を導入し手間を省くと共に欲しい物を欲しいだけ購入できる独自の販売方法にも無駄を省くゼロウェイストの考え方が垣間見えます。

    容器を持参しない場合はデポジットのガラス容器を購入することができ、150円のデポジットは返却すると返金される仕組みで運用されています。

    次の視察先である吉川商店では、吉川社長の説明により洗びん工程を視察しました同社の洗びんには地下水を利用し、鉄分とマンガンをろ過した後、塩素を加えて水道水よりやや塩素濃度の高い水に仕上げて使用するとのこと、洗浄には苛性ソーダと洗剤を混ぜたものを使用し、ジェット式の洗びん機でびんが割れないように徐々に水温を上げて70〜80度で洗浄し、洗浄後は徐々に温度を落としてリンスするとのこと。以前の洗びん機はマイヤー式と云われ、ブラシを使って洗浄していたが、今の洗びん機はびんを逆さに入れ、そのまま水平移動するシンプルな構造で、メンテナンスも楽になっているそうです。

    1度のびん洗浄に掛かる時間は約30分。洗びん後のびんは検査機と4名の検査員による目視検査をしていて、びんの不良率は7%程度とのこと。最近は小口配送が増えていることから、びんより手間が掛かるのがP箱から送り状を剥がすのが最も大変な作業になったとのこと。
    また、びんに貼られるラベルもプラスチックコーティングされ、化学糊を使用したものは洗浄時に浸水せず、糊が落ちないためワンウェイびんとして扱わざるを得ないのも課題とのことでした。

    <斗々屋京都本店の店内の様子>
    斗々屋京都本店の店内1

    液体商品はコックを捻って容器に入れ液体専用はかりで計量して購入

    斗々屋京都本店の店内2

    ガラス容器をデポジット制で中身を入れて専用のはかりで計量して購入


    • (株)トベ商事「創業130周年記念セミナー」開催に協力(2023年11月21日(火))

    同社の創業130周年記念事業として、「リユース容器推進セミナー」が開催され、当協議会は後援団体としてセミナー開催に協力しました。当日は関係する多くの皆さんが参加され、同社の創業130周年をお祝いすると共にリユース容器など資源循環ビジネスの可能性を探る貴重な機会になりました。

    • 基調講演:テーマ「カーボンニュートラルとリユース資源循環」
      神戸大学名誉教授・叡敬大学特任教授 石川雅紀氏
    • 講演1 :テーマ「我が国におけるリユースびんの現状と課題」
      ガラスびん3R促進協議会理事・事務局長 田中希幸氏 (当協議会副代表)
    • 講演2 :テーマ「プラスチック資源循環法と我が国のリユース政策」
      環境省環境再生資源循環局総務課リサイクル推進室室長 近藤亮太氏
    • 講演3 :テーマ「リユース政策と資源循環ビジネスの推進に向けて」
      経済産業省産業技術環境局資源循環経済課総括課長補佐 吉川泰弘氏
    • 講演4 :テーマ「生協組合員が考えたびんリユースの成功例」
      びん再使用ネットワーク事務局長 山本義美(当協議会運営委員)

○ホームページのアクセス状況及び掲載情報について

    びんリユースの取り組みと関連情報の発信を行いました。今後もアクセス状況を確認しながら情報発信に努めてまいります。なお、2023年度は以下の情報を掲載しました。

    <ホームページへの掲載情報(リターナブルびんナビページを含む)>

    • びんリユース推進全国協議会第13回総会開催
    • びんリユース事例紹介(東京壜容器協同組合「システム21」)
    • 1.8L壜利用及び回収に関する調査(2022年度実績)集計結果概要
    • びんリユース事例紹介(男山株式会社)
    • びんリユース事例紹介(株式会社土と野菜)
    • 「びんリユース地域交流会in大阪」開催案内

○協議会の基盤強化について

  1. 当協議会の基盤強化には会員のみならず、びんリユースに関心や関わりのある方々とのネットワークの構築が課題と考えています。

    現在、各地に点在しているびんリユース活動や事業者との連携を模索し、様々な事例を積み上げ、発信することにより、点から面の活動に進化させるよう取り組みたいと思います。

    今後もびんリユースネットワークの構築に努め基盤強化の一環として、会員加入の促進及び運営委員の加入促進など、協議会の活性化に努めたいと思いますので、引き続き皆さまのご協力をお願いいたします。

○2024年度活動計画

会員相互の連携と情報交換を基に議論を深め、今まで蓄積された取り組みを継続し進化させることにより、びんリユースの有効性とリユースシステムの維持・拡大を社会に問い掛けるために以下の活動を計画いたします。

(1)会員相互の情報交換と共有によりびんリユースのネットワークを構築する。

  1. 定時総会(年1回)、運営委員会(年7回)の開催を基本に、会員相互の連携と情報交換によりびんリユースの取り組みを共有し「見える化」することにより、びんリユースネットワークの構築を目指します。

(2)びんリユースを推進するための広報活動を展開する。

  1. びんリユースシンポジウムを核に地域交流会、ステークホルダー会議などの開催を通しびんリユースの推進を目指します。(シンポジウムと地域交流会を交互に開催)
  2. 展開するイベント情報をホームページなどで発信することにより、びんリユース啓発活動の推進を目指します。

(3)個別に展開しているびんリユース活動への支援と協力。

  1. 会員各位が個別に展開するびんリユース活動(交流会、イベントなどの各種催し)への支援・協力を通し、びんリユースの推進を目指します。

(4)統一規格びんの推進に関する支援と協力。

  1. 関連団体・事業者の協力を得て、統一規格びん(720ml)推進委員会の立上げと委員会運営を支援・協力することによりリユースに対応する統一規格びんの利用促進を目指します。

(5)各地域のびんリユース推進協議会の活動を支援し活性化を目指す。

  1. 地域交流会、ステークホルダー会議の開催など、各地域で活動するびんリユース推進協議会の活動を支援し、活性化を目指すと共に新たな地域びんリユース推進協議会設置の可能性を検討いたします。

(6)ガラスびん3R促進協議会のリユース対策事業に協力し相互連携を強化する。

  1. ガラスびん3R促進協議会が計画するリユース対策事業の各種取り組みに協力し、相互連携を強化することによりびんリユースの活性化を目指します。

(7)基盤強化の一環として、今後の組織体制の検討及び会員加入を促進する。

  1. 当協議会のあり方(組織、運営、体制)に関する議論を深め基盤強化を目指します。
    • びんリユースネットワークの構築と基盤強化の一環として、運営委員の加入と会員加入の促進に努めてまいります。
    • 当協議会の活動を維持・継続させることを念頭に事務局体制の検討を開始いたします。